2008年12月23日火曜日

今振り返る、留学時代の青春 (ロンドンデモの取材編)

2008年の終わりを迎え、8年間続いた共和党ブッシュ政権も終焉すると同時に一つの時代が終わったことを痛切に感じる。


僕はこの共和党時代の2003~2004年度に英国のカーディフ大学にて国際ジャーナリズムの修士課程を勉強していました。この大学のコースはプラクティカルな側面を当時は重視しており、元ジャーナリストのGeoff Morghanがトップとなってユニークな授業を行っていました。

そのプラクティカルな授業の中でも思い出深いのがLondonで行われた、ブッシュ大統領の英国訪問に反対する大規模デモの取材。

あれは確か2003年11月頃、世界は米国のイラク侵攻へ対して抗議の声をあげていた時期であり、ロナルド・レーガン以来の米国大統領の訪英は未曽有の大抗議で迎えられた。

そんな時期にバスを2台借り切ってウェールズからロンドンに移動して取材。翌朝までに記事を一本書きあげて提出という授業だった。

ロンドンを十万人の英国人がデモに参加する中に僕たちは揉みくちゃになりながらも、何か事件(テロなど)はないかと警察に訪ねまわったり、パレスチナの人権団体のオーガナイザーにインタビューしながら精力的に動き回っていた。結局大きな混乱は無く、トラファルガースクエアでサダム・フセインの像に模したブッシュのedificeが倒され、政治家や政治団体のリーダー達が次々とブッシュ政権批判の声明を読み上げて無事にデモが終わった。 


当時の取材を振り返って考えてみると、僕は歴史の瞬間に立ち会ったのではないかと今では思っている。

あの戦争を起こした理由は「イラクの大量破壊兵器保持疑惑とテロ組織への支援」。
しかしそれは侵攻を正当化するための糊塗された大義名分でしかなかったことが明瞭となったばかりか、今ではテロの拡散やイラクの不安定化につながり事態は悪化した。

5年前に英国民が見せたあの大規模デモは、「世の中には通すべき筋」があることをはっきりと目に見える形で表明したのではないだろうか。 米国の最大の同盟国の国民がNOと声を上げた瞬間である。


Geoffはその後、出張先のデンマークのホテルで心不全により亡くなったが、彼が与えてくれた課題は今でも意義深くてとても感謝したいと思います。


共和党時代の幕引きが迫るにつれて、留学中のことをふと振り返ってみました。




(厳重な警戒体制)





(トラファルガースクエアにて。ブッシュのedificeはこの後は引き倒される)

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